生命維持装置。


ちょろっとバトルスピリッツも第二弾が出たんで、色ごとの考察を書いてみる。


○緑
典型的なウィザーズ社の緑。
単体強化、全体強化、ブースター、ドローソース、軽量から重量級と安定して揃ったクリーチャー質。
適当に構築してもまあまあ強い。キングタウロス大公など、上を見るとキリがないが、コモン・アンコモンだけの安価で闘えるデッキが構築できるのがウリ。
特殊能力は【神速】 フラッシュタイミングでの召喚が可能なスピリット能力。
また、ボイドからコアをスピリット上に置く能力を有するものが多く、出すだけでアドバンテージに繋がるカードが強い。
ネクサスもスピリットを強化するものが多く、ストラクチャーの「隠されたる賢者の樹」Lv2は突出した性能を誇る。
逆に一度戦線が崩れると建て直しが難しく、また単調な攻めとなるため隙を突かれやすい。
だが初心者はまず緑でバトルスピリッツの戦略になれることをオススメする。
それほどまでに親しみやすく、また奥深いカラーとなる。
友好色は白か。白のネクサス関係のカードがいくつか存在している。


○白
公式では防御的な白。だが実際は軽量カードで畳み込み、相手を物量で殲滅するカラーといえる。
M:tgでいう白と同じだが、こちらにはバウンスがある。
ドリームチェストという遊戯王でいうところの「振り出し」がノーハンドで打てる。
また、守りに関しても公式でいわれるだけはあって、ニーズホッグやスフィアロイドが破格の防御時能力を有している。
ガン攻めしてもピュアエリクサーやサイレントウォールで攻め込まれ辛く、ハンドが1枚あるだけで相手の攻撃を鈍らせることができる。
特殊能力は【装甲】だが、現時点ではフレイムテンペストやフレイムダンスの回避策でしかない。純粋にそれらを回避したいだけならクイーン・ワルキューレを使ったほうが無難。
どちらかといえば「系統」に突出したカラーで、系統:武装の強化は「脆弱」と呼ばれ続けてきた白使いには朗報。
ネクサスは防御に傾きがち。ネクサスをメインとして投入するのなら防御的なデッキとなり、ネクサスを外してウィニーとして用いるのなら攻撃的なデッキになる、と同じカラーの中でも相対する構築が可能。
問題はドローソースがないことか。
ドリームチェストにしろ、ドリームリボンにしろ、1:1交換でしかない。(いや、交換ですらない)
手札の消耗が激しいカラーであるため、短期決着を臨むか、他カラーからドローソースを募るか……。
攻め時を見誤るとそのままずるずると尻すぼみになるのは緑に近いものがある。
戦線が停滞したときのために甲精ディースやインビジブルクロークの採用をオススメする。(特に後者は持っていてもいなくても、相手が残りライフを1点まで削るのをためらわせることができる)
友好色はやはり緑。ただ、サポート用カードがある、というだけである。



○赤
一見して単純明快。破壊して、殴って、殴る。攻撃特化なカラーを想像するが、実際はその逆。
火力の撃ち時、攻撃メンバーの選抜、残りライフとの兼ね合い、など緻密な計算を必要とする。
どちらかといえば、コントロールに近いカラーリング。
全体破壊の代名詞ともいえるフレイムテンペストを持つ。
だがこれも、【神の怒り(M:tg)】のような無差別全体破壊ではなく、どちらかといえば【地震(M:tg)】や【ハリケーン(M:tg)】に近い。
フレイムテンペストを内臓したフェニキオスとレオン・ハウルが存在している。この3種類のカードによって、さらにコントロール色が濃くなっている。
要塞龍ギガやフレイムダンスで相手のスピリットをピンポイント破壊していくスタイルが主流か。
公式設定どおり、攻め時は強く、白以外のスピリットではまず太刀打ちできない。
特殊能力の【覚醒】もまた、攻めに拍車をかける。しかしこの【覚醒】によってトリッキーな戦略を構築することができ、さらにコントロールらしいプレイが可能に。(ブランボアーにブロックされたスピリットからコアを取り除き、わざと自壊させることで相手の防御に穴を開ける、など)やはりフラッシュタイミングで発動できる能力は強く、攻めにも守りにも重宝する。
上記の通り、上級者向けといえるカラーである。
弱点という弱点はないが、強いて言うなら、プレイヤーの腕によってデッキ性能ががくんと上下することが弱点か。
また、フェニキオスにしろフレイムテンペストにしろ、R以上のカードをまず揃えることからスタートしなければならないため、初心者には優しくない。
また、むやみやたらに火力を撃てばいい、というものでもないし、出し渋っていれば使うタイミングを逃す。(フレイムダンスの有効射程圏内にはフィニッシャーとして有能なカードは含まれないし、フレイムテンペストも何も考えず撃つだけではアドバンテージを失うことになるが、後半になればLvがあがって倒せなくなる)
このカラーのことだけを覚えればいい、というものではなく、他カラー、及びすべてのカードリストに目を通す必要があるだろう。
友好色は特になし。ストラクチャーでは緑と組まれているものの、そこまで相性がいいとは思えない。
確かに重量級カードに強いものが揃っているので、コアブーストが出来る緑と相性がいいといえないことはないが、もう黄色が出てしまった。




○紫
不穏な空気を漂わせる紫。コントロール色が強い、などというレベルではなく、完全にコントロール特化したカラーリング。
さらにこのコントロールが、実に回りくどい。じわじわと相手を絞め殺す様子は、蛇を彷彿とさせる。
他のカラーにはないドローソースが大量に詰め込まれている。
まずスピリットを出すだけでドローでき、攻撃するだけでドローでき、相手スピリットが疲労するだけでドローできる。
このドローソースを利用し、場を一気に制圧できるカードを引き当てるまで粘るのが特色といえる。
もちろんその全体破壊というのは魔界七将デスペラード及び幻龍シェイロン。世間で言う【シェイロンデス】である。
しかし高レートカードに頼らずとも、スゥモグやイリュージョナなどのカードで相手のデッキを少しずつ疲労させる戦術も存在する。
どちらにせよ、コントロールに突出したカラーであるためか、各スピリットのBPが低さが目に付く。
こちらの場を整える前に白や緑のカードに蹂躙されてしまった、では話にならない。
序盤は耐え凌ぎ、一発逆転を狙うタイプか、序盤のダメージは必要経費とし、じわじわ相手を絞め殺すスタイルか。
これらが主流といえる。
特殊能力は第二弾より追加された【呪撃】
これにより、スピリット同士の戦闘も、一方的にならなくなった。が、必要コアの数がネック。
やはり大きな問題はコアの数が足りなくなること。いくら強力なカードといえど、数に押し切られてしまっては……。
友好色はストラクチャーデッキ通り、白か。序盤から防御力の高いスピリットを展開できる白は、信頼できる盾となってくれるはず。
相手がニーズホッグに躊躇している間に、着々と下準備をすすめていこう。
ネクサスが強力なのもこのカラーのポイント。
中でも、魔帝の墓標はウィニーデッキを足止めできる。だが、こちらも影響を受けることを忘れないように。



○黄
第2弾から追加された、現在最強を彷彿とさせるカラーリング。
他カラーとの兼ね合いを重視したカードが多い。何より、マジックに関するカードが多いことに注目したい。
トリックスターは召喚するだけでトラッシュのマジックを回収できる優秀な性能を持つ。
マジックブックは(デッキを選ぶが)大量ドローをもたらしてくれる。
タイムリープは様々なスピリットと組み合わせることでコンボを成立させてくれる。
さらにこれらを統合する大天使ミカファールはまさにエンドカードに相応しいスペックを持つ。Lv2能力でマジックを打ち放題にし、一気に殲滅、占拠する。
また、手札のカードに軽減シンボルを与えたり、緑のグラーバやエメラルドシーザーの上位互換のようなカードも存在することが「現在最強」の由来である。(他カラーのいいとこ取り、という意味)
黄色単色といえど、ミカファール入りデッキならば思わぬところからのフレイムテンペストやドリームチェストに警戒せねばならず、対戦相手としてはやりにくいことこの上ない。
使い手側としては、まずこのミカファールを場に出さねばはじまらない。
弱点といえば、デッキ構築バランス、であろうか。
赤や紫のようなプレイングと、デッキ構築バランス、そしてセンスが必要となる。
マジックばかり投入しては耐え切れず、かといってマジックを投入しなければミカファールを最大限に活かせない。
また、投入するマジックもどれを投入するのかが問われることとなる。
登場したてのカラーであるため、可能性は未知数。
だが確実にトーナメントシーンに現れるであろうカラーである。
友好色は白と紫をとりあえず上げるが、他のカラーサポートも存在する。




■デッキ種類別考察

○緑
・緑ウィニー
 マッチェラ、エメラルドシーザー、キリカブトなど、並べるだけでアドバンテージを得られるスピリットで固め、序盤から中盤までに殴りきる速攻型。
 ヘラクレス・ジオやペリリィフなどの軽コスト打点を投入し、強力なスピリットはバインディングソーンやストームドロー(F)で回避する。
 リーヴォルフやマッハジーといった神速持ちを相手のターンで召喚し、コストの消耗を抑える。
 典型的な軽量ウィニーデッキであり、初心者がとっつきやすい。
 どちらかといえば、ストームドローは強化スペルであるため、他の軽減したら0コストになる強化カードを投入してもよい。
 ドローソースが不足しがち。シダフクロウはアタッカーとブロッカーをこなしてくれる上に、軽減点数も高いためよっぽどの理由を除いて投入するべき。


・緑怪虫変化
 基本スタイルは緑ウィニーと変わらない。
 しかし出てくるスピリットは怪虫ばかり。
 兵隊アントマンとキャストオフによって系統:怪虫の価値があがった。
 しかしキャストオフして出てくるコスト5は他のカラーからひっぱってくるのが無難か。


○白
・白アタック
 封印獣マルコ、ガトリングスタンド、神器ミョルニュールが主戦力となるウィニータイプアタックデッキ。
 攻守のバランスをうまく調整すれば緑よりも攻撃的で、防御力も高いデッキとなる。
 基本的に攻めのスタイルで構わない。だが無駄にこちらの手数を減らすのはよくない。
 ブロックされたくない相手スピリットをドリームチェストやドリームリボンなどで手札に戻しつつ、打点を稼いでいく。
 緑よりもマジック頼りとなる。どっちをとるかは自由。


・白ディフェンス
 ニーズホッグやスフィアロイドといった防御力に定評のあるカードで場を固め、ネクサスで守り、高レベルスピリットを並べて勝つスロースターターなデッキ。
 基本的にLv3までレベルアップするスピリットを優先的に投入していく。
 また、オーディーンなどネクサスとの噛みあいがよいカードも投入する。
 ネクサスの効果でじわじわと絞め殺すスタイルは紫に近いものがあり、混色にしてもよいかもしれない。
 しかしニーズホッグもスフィアロイドも防御時発動能力なので、相手のメインフェイズにフレイムテンペストを打たれて詰む、なんてことも。
 そのあたりは破壊され辛いネクサスでがんばる。



○赤
・赤ウィニー
 チャクラバットなど、攻めに強いカードを展開するウィニータイプ。
 防御はマジックにまかせっきりにし、とことん破壊と攻めでガンガンいく。
 主人公的なカラー。軽量勢にもディノハウンドという強い味方がやってきたので案外スタンダードな形になるかもしれない。


・赤コントロール
 フレイムテンペスト、フェニキオス、レオン・ハウルで場を掃除しながら相手のライフを削る。
 チャクラムバットの攻撃時にフレイムテンペストをあわせるなどして、自分の場をなるだけ削らぬようにしてコントロールしていくタイプとなる。
 火力の使い時を見誤ると、手札がどんどん腐っていく。



○紫
・シェイロン・デス
 シェイロンとデスペラードのコンボを目指すデッキ。
 足りないコアはイビルオーラでカバーし、スケル・バイパー、バイ・パイソン、グリプ・ハンズでデッキ圧縮。
 キーカードがくるまではじっと我慢の子。
 しかし、決まればまさに必殺のコンボは病み付き必至。
 それまで我慢できるかの辛抱強さが試される。


・低レアリティコントロール
 イリュージョナやスゥモグ、コブライガで相手のスピリットを各個撃破してアドバンテージを稼いでいく。
 余裕があるならズ・ガインで相手の手札も破壊していこう。
 シャ・ズーとデッドリィバランスのコンボや、切り裂きヘディレスの使いまわしで相手のアドバンテージを奪おう。



○黄
・ミカファール入り
 ミカファールを引いてくることからスタートする。
 あとはマジックブックやタイムリープを連打して場を制圧すればいいだけ。
 Lv2になるためのコアも2個と破格に安いため、引いてきた時点でほぼ勝ちが確定する。
 注意するべきはアタック時の防御側優先権。
 ミカファールでアタックしたはいいもののダークコフィンで墓地送り、なんてことになっては笑えない。



・黄ウィニー
 基本的には緑の変形派生。
 不安なBPをエンジェルボイスでカバーし、トリックスターで使いまわす。
 コアブースターを緑から派遣してもらい、チャウー&グラーバで加速するのがよいかも。
 ストームドローで捨てたカードもトリックスターで回収することが出来る。


○混色
・緑白ドロー・ゴー
 侵食され行く銀世界を利用してのドロー・ゴー。
 【神速】をつかって、相手アタックフェイズにスピリットを展開していく。
 ネクサスを使って守りつつ攻めるデッキとなるため、スコルピードは必須。
 また、ストームドローでネクサスを叩き落し、スコルピードで回収する流れも忘れないように。


・0コスワラ
 各カラーから0コストを選抜してデッキ編成。
 とにかく展開力で勝負。
 余ったコアはダブルドローやハンドリバースにつぎ込み、戦線を維持する。
 後攻初手で手札を使い切ることも可能なため、ハンドリバースは有能。
 主無き古城Lv2も貴重なドローソースとなる。常に手札が0枚なら、確実に1ドロー追加できるからだ。 
 全体的にBPが低くなりがちなので、ブランボアーやフレイムテンペストに注意。